巨大生物

「ダイオウイカ」 深海の怪物巨大イカ

昔からクラーケン伝説など、海の魔物として恐れられていた超巨大なイカ「ダイオウイカ(Giant Squid)」。

1887年、ニュージーランドの浜に打ち上げられた、全長19mのダイオウイカが正式な記録に残っているものの中では最大ですが、他にも24m27mなど想像を絶する大きさの固体も報告されていて、どこまで大きくなるのかは定かではないと言われています。

大西洋、ハワイ島付近、日本の小笠原近海などいろいろな場所で発見されていて、広い範囲で生息しているようですが、深海に生息しているため生きた生態を目にすることはとても難しいです。


この写真は、カナダのニューファンドランド島で見つかった27mの怪物ダイオウイカ。
ダイオウイカ15

ダイオウイカの生きた姿が始めて映像で撮影される

 

今までダイオウイカの深海の様子は写真でしか撮影されていませんでしたが、日本のNHKとアメリカのディスカバリーチャンネルが、国立科学博物館の協力を得て、映像としてダイオウイカを撮影することに世界で初めて成功しました。専門家は謎に包まれたダイオウイカの生態を探る貴重な映像だといいます。

この映像は、日本の小笠原・父島の東15キロの沖合、水深630mで撮影されました。長い触腕と呼ばれる2本の腕が切れていましたが、それでも3mほどの大きな体が、1mある餌のソデイカをガッチリ捕らえる様子や、大きな目玉など鮮明に記録されています。

ダイオウイカの特徴

ダイオウイカ12ダイオウイカの目は、生物の中でも最大と言われていて、過去50cmの目玉をした固体が見つかっています。また、目の中には2つの水晶体があり、深海でもわずかな光で獲物を捕らえることが出来るのです。

ダイオウイカ13ダイオウイカには触腕と呼ばれる長い2本腕に吸盤が付いています。その吸盤にはギザギザの歯が付いていて、獲物に吸い付くとガッチリと食い込んで離さないようになっています。ダイオウイカを食べるマッコウクジラの表面にも、この
吸盤の跡が付いています。(ちなみに、クジラの皮膚に残っていた吸盤の大きさは過去最大で45cmが確認されています)

ダイオウイカ11ダイオウイカのメスは卵巣の中に数千個のタマゴを持つことが知られていますが詳しい事は分かっていません。近年、ニュージーランド沖で小さな子供が採集されました。巨大になるダイオウイカですが子供のときは小さいようですね。

ダイオウイカは人を襲う?

ダイオウイカ14中世にかけて船乗りを恐れさせていた海の怪物「クラーケン」。その絵には多数の足を持つイカのようなタコのような生物が描かれていました。そのことから、クラーケンの正体は巨大なダイオウイカなのでは?と現在では言われています。

 

 

 

学会にはじめてダイオウイカの存在が明らかになったのは、1861年、フランス汽船が海面にクジラより大きな生き物を発見し発砲、その体後部の一部を持って帰ったのが始まりとされています。

ダイオウイカ18

実際に人や船を襲ったとされる記録は二つあるようです。1つは1930年代、ノルウェー海軍のタンカーが、巨大なダイオウイカに3回突撃され、その後スクリューに巻き込まれて死んでしまった。
もう一つは第二次世界大戦、攻撃を受け沈没した船の船員が海に浮かんでいるときに、ダイオウイカが襲ってきたと記録に残っています。(弱って海に浮かんでいる巨大なダイオウイカを見て、恐怖のあまり襲ってきたと錯覚したのかもしれませんが・・・)

その他、ダイオウイカの写真や映像

ダイオウイカ07

上で紹介した撮影チームが、世界で始めて深海から釣り上げて捕獲したダイオウイカ。

 

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平成14年の冬に京都の丹後の岸辺に漂着した4mのダイオウイカ。

 

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1988年4月、鳥取県岩美町の城原海岸に漂着した7mのダイオウイカ。こちらは鳥取県立博物館に展示されています。

 

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2007年、ニュージーランドの漁師が捕獲した8m、重量500kgのダイオウイカ。

データ
呼び名 : 「ダイオウイカ」「Giant Squid」「Architeuthis dux」
学名 : 「Architeuthis
分類 : ヤリイカ亜目・ダイオウイカ科
生息地 : 大西洋、日本、南アフリカ、ハワイ島、他いろいろ

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